明治35年(1902年)、初代 宮村五郎七が麩作りの修業を終え、新潟県新発田市の旧上鉄砲町(現諏訪町3丁目)で麩の製造を始めました。
創業当初から看板商品は車麩や新発田麩であり、当時はリヤカーや自動車で行商を行っていました。
五郎七の理念である、「良い原料を最大限に使用し、お客様からおいしい麩と言われる事」を目指し、すべて手作りで丁寧に作ってきました。
昭和の中期、3代目 宮村孝平は、リヤカーで商品を運ぶのに壊れにくい商品をと、現在の看板商品の一つである「おし麩」を開発しました。この頃になると、スーパーが各地に出来始め、スーパーへの納品も開始しました。
昭和の後期には、4代目 宮村孝が金沢で生麩修業を終え、生麩の製造販売を開始しました。
宮村の生麩は、細部にもこだわった上品な色合いが特徴です。
また、全国の皆様にも宮村の麩を知ってもらいたいと、全国各地のデパートの物産展での販売も開始しました。
現在では、全国的に知名度も徐々に高くなってきており、たくさんのお客様に宮村の麩を食べて頂いております。
ところで皆さんはお麩が何でできているのか、ご存知でしょうか?
麩の主原料はグルテン(小麦タンパク質)です。小麦粉に水を入れてかき混ぜていると、だんだん粘りが強くなってきます。このことを「麩がでる」と言われ、この現象は小麦粉の中に10%~15%含まれているタンパク質(グルテン)が水を含んで活動を始めるためです。
グルテンと小麦粉を混ぜて焼いたものを焼麩と言います。
グルテンともち粉を混ぜたものを生麩と言います。
以上が四回巻き車麩の作り方でした。全国各地に様々なお麩があります。お麩の形や作り方には地域差があり、新潟でもっともポピュラーなのは「車麩」です。
新潟のスーパーなどでは車麩が置いてあることが多いですが、四回巻き車麩は手間がかかるため珍しいのです。